第八条(線量の測定)
事業者は、放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労働者の管理区域内
において受ける外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量を測定しなければならない。
2 前項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、一センチメートル線量当量、三ミリメートル線量当量及
  び七十マイクロメートル線量当量のうち、実効線量及び等価線量の別に応じて、放射線の種類及びその有す
  るエネルギーの値に基づき、当該外部被ばくによる線量を算定するために適切と認められるものについて行
  うものとする。
3 第一項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、次の各号に掲げる部位に放射線測定器を装着させて行
  わなければならない。ただし、放射線測定器を用いてこれを測定することが著しく困難な場合には、放射線
  測定器によつて測定した線量当量率を用いて算出し、これが著しく困難な場合には、計算によつてその値を
  求めることができる。
 一 男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性にあつては胸部、その他の女性にあつては腹部
 二 頭・頚(けい)部、胸・上腕部及び腹・大腿(たい)部のうち、最も多く放射線にさらされるおそれのあ
   る部位(これらの部位のうち最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が男性又は妊娠する可能性が
   ないと診断された女性にあつては胸部・上腕部、その他の女性にあっては腹・大腿(たい)部である場合
   を除く。)
 三 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が頭・頚(けい)部、胸・上腕部及び腹・大腿(たい)部
   以外の部位であるときは、当該最も多く放射線にさらされるおそれのある部位(中性子線の場合を除く。)


第九条(線量の測定結果の確認、記録等)
事業者は、一日における外部被ばくによる線量が一センチメートル線量当量について一ミリシーベルトを超える
おそれのある労働者については、前条第一項の規定による外部被ばくによる線量の測定の結果を毎日確認しなけ
ればならない。
2 事業者は、前条第三項又は第五項の規定による測定又は計算の結果に基づき、次の各号に掲げる放射線業務
  従事者の線量を、遅滞なく、厚生労働大臣が定める方法により算定し、これを記録し、これを三十年間保存
  しなければならない。ただし、当該記録を五年間保存した後において、厚生労働大臣が指定する機関に引き
  渡すときは、この限りでない。
 一 男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性(次号又は第三号に掲げるものを除く。)の実効線量の
   三月ごと、一年ごと及び五年ごとの合計
 二 男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性(五年間において、実効線量が一年間につき二十ミリシ
   ーベルトを超えたことのないものに限り、次号に掲げるものを除く。)の実効線量の三月ごと及び一年ご
   との合計
 三 男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性(緊急作業に従事するものに限る。)の実効線量の一月
   ごと、一年ごと及び五年ごとの合計
 四 女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)の実効線量の一月ごと、三月ごと及び一年ごと
   の合計(一月間に受ける実効線量が一・七ミリシーベルトを超えるおそれのないものにあつては、三月ご
   と及び一年ごとの合計)
 五 人体の組織別の等価線量の三月ごと及び一年ごとの合計(眼の水晶体に受けた等価線量にあつては、三月
   ごと、一年ごと及び五年ごとの合計)
 六 妊娠中の女性の内部被ばくによる実効線量及び腹部表面に受ける等価線量の一月ごと及び妊娠中の合計
3 事業者は、前項の規定による記録に基づき、放射線業務従事者に同項各号に掲げる線量を、遅滞なく、知ら
  せなければならない。




第三十条の十八(放射線診療従事者等の被ばく防止)
2 前項の実効線量及び等価線量は、外部放射線に被ばくすること(以下「外部被ばく」という。 )による線量
  及び人体内部に摂取した放射性同位元素からの放射線に被ばくすること(以下「内部被ばく」という。 )に
  よる線量について次に定めるところにより測定した結果に基づき厚生労働大臣の定めるところにより算定し
  なければならない。
 一 外部被ばくによる線量の測定は、一センチメートル線量当量及び七十マイクロメートル線量当量(中性子
   線については、一センチメートル線量当量)を放射線測定器を用いて測定することにより行うこと。
   ただし、放射線測定器を用いて測定することが、著しく困難である場合には、計算によつてこれらの値を
   算出することができる。 
 二 外部被ばくによる線量は、胸部(女子(妊娠する可能性がないと診断された者及び妊娠する意思がない旨
   を病院又は診療所の管理者に書面で申し出た者を除く。以下この号において同じ。 )にあつては腹部)に
   ついて測定すること。ただし、体幹部(人体部位のうち、頭部、けい部、胸部、上腕部、腹部及び大たい
   部をいう。以下同じ。 )を頭部及びけい部、胸部及び上腕部並びに腹部及び大たい部に三区分した場合に
   おいて、被ばくする線量が最大となるおそれのある区分が胸部及び上腕部(女子にあつては腹部及び大た
   い部)以外であるときは、当該区分についても測定し、また、被ばくする線量が最大となるおそれのある
   人体部位が体幹部以外の部位であるときは、当該部位についても測定すること。 
 三 第一号の規定にかかわらず、前号ただし書により体幹部以外の部位について測定する場合は、七十マイク
   ロメートル線量当量(中性子線については、一センチメートル線量当量)を測定すれば足りること。 
 四 外部被ばくによる線量の測定は、管理区域に立ち入つている間継続して行うこと。 
 五 内部被ばくによる線量の測定は、放射性同位元素を誤つて吸入摂取し、又は経口摂取した場合にはその都
   度、診療用放射性同位元素使用室、陽電子断層撮影診療用放射性同位元素使用室その他放射性同位元素を
   吸入摂取し、又は経口摂取するおそれのある場所に立ち入る場合には三月を超えない期間ごとに一回(妊
   娠中である女子にあつては、本人の申出等により病院又は診療所の管理者が妊娠の事実を知つた時から出
   産までの間一月を超えない期間ごとに一回)、厚生労働大臣の定めるところにより行うこと。 




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